

1135.「認知的資本主義」の進展に伴うMOOCが抱える問題
この五年間、私はオンラインで成人発達理論に関するゼミナールを細々と提供してきた。また、日本国外に長らく居住地があるという都合上、企業組織に対してトレーニングを提供する際にも、オンラインを用いることが多かった。 日本と接点を持つための手段として、オンラインを活用することは避け...


1134. 変化・時間・経験・環境
今朝、カントの“Critique of Pure Reason (1781)”を音読していると、いくつかの箇所で少しばかり立ち止まった。一つは時間に関する箇所であり、もう一つは変化に関する箇所であった。 特に、変化の箇所に差し掛かった時、音読するのを少し止めてあれこれと考え...


1118. 言葉を超えたその先
埴谷雄高著『死霊』が届いてからの私は、自分の心と向き合わざるをえなかった。書籍が届けられた時、分厚い封筒から中身を取り出すことをせず、私はソファの一角にこの書籍を置いた。 あえてその書籍を見ないようにするかのように、私は複雑性科学と教育哲学を架橋させることを試みた...


1104. 新たな知的植民地政策の脅威:MOOC
春をひとっ飛びにし、夏がやってきたかのような土曜日だった。早朝から雲ひとつない青空が広がり、五時半に起床した時にはすでに辺りが明るかった。 午前中から、夏を彷彿させるような日差しが辺りに降り注ぎ、しかしそれでいて涼しい風が流れていた。そのような土曜日の朝、私はカントの...


1093. 日本の思想と日本語
昨日は、オランダ人の友人であるピーターとランチを共にした。「タレントアセスメント」のクラスが終了した後、このコースの課題について意見交換をすることも合わせて、キャンパス近くのレストランに向かった。 このコースは私が普段足を運ぶ社会科学キャンパスで行われているのではなく、街の...


1092. 二ヶ月半の休暇に向けて
夕食を終え、一息ついたところで再び仕事に取りかかった。具体的には、「成人発達とキャリアディベロップメント」のコースで課せられている論文を執筆し始めた。 この論文を執筆するにあたり、私は昨日、論文アドバイザーのサスキア・クネン教授にインタビューを行っていた。先生に何をインタビ...


1088. ダイナミックシステムアプローチの真髄の会得へ向けて
今日は午前中に、「成人発達とキャリアディベロップメント」のクラスに参加した。今日のクラスで取り上げる論文の発表を私が担当するという連絡を、担当教授から事前に受けていたため、自宅を出発する前に少しばかり自分のレジュメを読み返していた。...


1085. つながる道と開かれる扉
昨夜、就寝前に少しばかりオンライン学習の研究を行っている大学機関を調べていた。これは本当に何気なく調べていただけだったのだが、そこで思わぬ発見をした。 前々から気になっていた米国のある大学が、オンライン学習の研究にかなり力を入れていることがわかったのだ。その大学は、オンライ...


1076. 春風が薫る頃に思うあの冬
春風が薫るような一日だった。昨日と同様に、今日も春の暖かさと穏やかさを象徴するような日であった。 午前中に修士論文の全体の体裁を整えていく作業を始めた。論文の “Abstract”を執筆し、 “Introduction”から順番に文章を修正していく作業をいよいよ開始させた。...


1070. 春らしい一日の中の不必要な焦り
今日は少しばかり、目には見えないような精神的焦りを抱えているようだった。先日のサスキア・クネン先生とのミーティングで得られたフィードバックを元に、午前中に修士論文の手直しを行った。 その作業は非常に順調に進み、あとはいよいよ論文全体の細かな体裁を整える段階に入った。今週の水...