619. 日本へ向けて
早朝五時に起床し、フローニンゲンの自宅を出発した。四年ぶりに年末年始を日本で過ごすことができるにもかかわらず、今の自分の言葉では表現できないような感情が自分の内側を流れている。 フローニンゲンの駅へ向かう最中、この気持ちはこの夏の欧州小旅行の時やデン・ハーグ訪問の時のものと...
614. 年内最後のクネン先生とのミーティング
フローニンゲンの街は、気温のみならず、日の出時間も冬の世界に入っていることを知る。朝の八時半にもかかわらず、まだ辺りは暗い。そうした暗さの中で人々が活発に動き始めているのを書斎の窓から見る。 昨夜は数ヶ月ぶりに、ある知人のご自宅でディナーをご一緒させてもらった。美味しい食事...
604. スキャフォールディングに囲まれて
フローニンゲンの本日は、朝からしとしとと雨が降り注いでいる。午前中に取り掛かっていたのは、第二弾の書籍の構成案を練り直すことだった。 偶然ながら、昨日の日記の中で「スキャフォールディング」について取り上げていたように、まとまった量の文章を執筆する際には、構成を事前に練ってお...
591. シンタクラース祭
フローニンゲンの街が白銀世界になりつつある。今朝の起床後、書斎の窓から見える風景の中に白色が強まっているのを実感した。今日は、最高気温ですらマイナスを記録している。 このような寒さの中、午前中に論文アドバイザーのサスキア・クネン先生の研究室を訪問した。先生の研究室に向かうま...
587. 言葉の淀みと開放
昨日を振り返ってみると、自分の内側から言葉がほとんど出てこなかった、という不思議な体験をした。一日の終わりにその日の振り返りを行うことや、一日のどこかで必ず、自分の思念や感覚を言葉にしてみる、ということを習慣にしてから随分と時間が経った。...
582. 表現活動
昼食後、一時間ほど仕事をしてから、いつものようにヨガのシャバーサナ瞑想をしながらの仮眠をとった。仮眠中、寝室の窓に雨がぶつかる音が聞こえた。午前中の晴れ模様を考えると、その雨は通り雨であったようだ。 仮眠を済ませて、再び書斎に戻り、窓の外からストリートを眺めると、雨の跡が見...
575. ピアジェの構成的知性発達モデル
今日は、ほぼ一日中、ピアジェの発達理論と向き合っていた。ピアジェの生誕の地であるスイスのニューシャテルを訪れて以降、ピアジェの存在がより近しいものになっている気がする。 私自身の知性発達科学に関するこれまでの探究を振り返ってみると、ピアジェの理論について学ぶよりも、新ピアジ...
574. 構成的感覚
早朝から昼にかけて、仕事が大変はかどった。米国のアマゾンに注文した専門書と異なるものが昨日届けられたため、午後一番に、それを返品するために近所の郵便局に出かけた。それにしても、オランダに到着してから、アマゾンを経由した注文に紛失などの手違いが多いことは残念である。...
573. 孤島と連絡船:能力開発に対する視点
やはり今の自分は、特殊な環境の中に身を置き、特殊な活動に従事し続けていることに気づく。正直な感覚は、孤島の中での生活に近いと言えるだろうか。このような生活を望んでいた自分が存在していたことは間違いない。 また、このような環境に私を運んでくるような力が自己の背後にあったことも...
571. 存在することの不思議な感覚
早朝の四時から仕事を開始し、気づけば夜が明けていた。少しばかり足元が冷えると思っていたら、外気がマイナス七度であることがわかった。 今日も昨日同様に、雲ひとつない晴れ間が広がっている。外の寒さを問題としていないかのように、小鳥たちが力強く空を舞っている。フローニンゲンの街に...