1032. 深い森よりも深く
森閑とした辺りに、姿の見えない鳥の鳴き声がこだまする。フローニンゲンの街は夜の九時を迎えたが、まだ闇の世界が訪れていない。 今日は一日中曇り空であったため、この時間帯の空模様がより鬱蒼としたものに見える。しかし、闇の世界に今にも入ろうとする世界の中で、姿の見えない鳥の鳴き声...
1027. オットー・ラスキー博士との共同オンライン講座
昨日、無事にフローニンゲン大学での二年目の所属先が決まり、少なくともこれからさらに二年間はオランダで生活をすることになった。その後については確定的ではないが、米国に再び戻って探究を続けるか、ハンガリーでネットワーク理論に関する探究を行うか、そのままオランダに残って研究を続け...
1025. 複雑性科学と教育科学の架橋へ向けて
今日は一つ嬉しい知らせがあった。無事に「実証的教育学」のプログラムに入学が許可され、今年の九月からは教育科学学科に在籍しながら研究を続けることができる。 これでオランダにさらに二年間ほど滞在できることが確定した。実際には、このプログラムは一年間のものなのだが、その後に一年間...
1011. 小さな作品をじっくりと数多く
何事も小さなことから始め、それを継続させていくことがいかに大切かを知る。今日は昼食後から、修士論文の手直しを行った。 “Discussion”のセクションにおいて、教師と学習者の発話行動上の発見事項と発話構造上の発見事項を統合させる箇所を執筆し終えた。今日は気付かない間に、...
1008. 逆周りから得られた気づき
今日のような日を春と呼ばずになんと呼ぶのだろうか。フローニンゲンもようやく春に入ったようだ。 確かに、朝晩はまだ暖房をつけている。しかし、今日はとても暖かい日曜日だ。 午前中の仕事を済ませ、私はランニングに出かけた。今日は自宅を出発する前に、なぜだかいつも走るコースを逆周り...
993. 場所の力と尊さ
実は、今日は修士論文の手直しをする予定だったのだが、全くその仕事が進まなかった。進まなかったというよりも、取り掛かってもいなかった。 それぐらいに、無性に気になる書籍があり、それを読むことに夢中となり、同時に、日本語で日記を書き留めておくということに多くの時間を充てていた。 ...
989. メンタルモデルの研鑽
天気の予測に関して、人間の直感ほど当てにならないものはない。そのようなことをフローニンゲンに来てからよく思う。 起床直後の空の様子を見て、その日一日がどのような天気になるのかを予測することは、フローニンゲンの天気に限って言えば特に難しい。なぜなら、この土地では、突発的な雨や...
982. 書斎から見える景色から
今朝の最低気温はマイナス一度であり、これが五月を迎えるフローニンゲンの姿のようだ。最近の天候もいまいち冴えず、ぐずついた天気が続いている。 今朝も例外ではなく、晴れ間を覗かせたり、雨が断続的に降ったりと、天気の変化が著しい。幸いにも、数十分ほど前の激しい雨が止み、今は晴れ間...
965. 古書店の店主に教えてもらった音楽配信サービス
今日は午前中に、「成人発達とキャリアディベロップメント」のコースで取り上げられている論文を順番に読み進めていった。先日初回のクラスが行われたところだが、全七回に渡るクラスの課題論文を全て読み通すことができた。 あくまでもこれは一読目であり、これからクラスの進行に応じて、二読...
963. ある古書店での一冊の書物との出会い
昨夜の夢が私の身体と精神を治癒したためか、今日は心身ともに非常に調子が良かった。「タレントアセスメント」のコースに参加するためにキャンパスに向かって歩いている最中、常に気分が高揚していた。 もうすぐ五月に入るのだが、マフラーを巻き、手袋をはめながらフローニンゲンの街を歩いて...