1329. 遥か彼方の世界と糸の導き
黄昏時を迎えた土曜日の夕方。七月も残すところ、あと10日ほどとなった。 七月は、年間のフローニンゲンの気温の中で最も気温の高い月のはずなのだが、相変わらず20度前後の日々が続いている。書斎の窓から見える黄昏も、どことなく秋のそれを思わせる。...
1318. 風土と自己
今朝は五時半過ぎに起床し、六時から仕事を開始した。午前十時を迎える段階で、すでに七本ほどの論文に目を通すことができ、今日は論文の読み込み作業が非常にはかどっている。 ここで一息つくために、コーヒーを飲みながら少しばかり文章を書き留めておきたいと思う。 ...
1315. この時の流れのように
初夏の優しい太陽光と吹き抜ける清々しい風。今日は快晴に恵まれ、しかも初夏にふさわしい気候だった。 昼食を済ませた私は、大学の学生支援課に足を運び、二年目のプログラムの学費を納めた。二年目のプログラムは、気づけば欧米で取得する三つ目の修士号となる。...
1297. 内なるダイモーンに導かれて:MOOCの多角的な研究
一日の仕事を全て終え、本日最後の日記を書き留めておきたい。やはり、今日の夕食前に突如目の前に現れた「客員研究員」としての道についてもう少し書き留めておかなければならないだろう。 客員研究員としての資格が自分にあるのかどうかもさらに詳しく調べてみなければならないし、それに向け...
1294. この数年間とこの一年
仮眠を終えた私は、夕方の仕事に取り組み始め、今少しばかり手を休めた。先ほどまで、ウィルバーのSESの注釈に目を通していた。 本文よりも細かな字で書かれた250ページに及ぶ注釈を全て読むのは骨の折れる作業であり、途中からは自分の関心事項に合致する箇所のみを読むように心がけた。...
1276. 人間が真に人間になる時
——人間は自己の中の至高の部分を追究することによって初めて人間となる——アンドレ・マルロー 静止画のような微動だにしない世界が窓の外に広がっている。風の動きも一切なく、動物が動く姿も見られない。 この世界が完全に停止してしまったかのような姿がそこにある。昨日、夕食を摂りなが...
1274. 個
先ほど、わずか数分間だが、通り雨がやってきた。あたかもそれが幻想であったかのように、今は晴れ間が空に広がっており、遠くの方で小鳥が鳴く声がする。 穏やかな太陽光が降り注ぐ夕方の中で、私は少しばかりサンフランシスコ時代のことを回想していた。個別具体的な出来事を思い出していたと...
1270. 夢の中での思考
今朝は五時過ぎに起床した。五時半から書斎の机に着く。 最初に、昨夜見た夢の内容について振り返ろうとしていたが、昨夜の夢はそれほど印象的なものではなかった。もちろん、そうした解釈を下すのは、覚醒意識における私である。 そのため、昨夜見た夢の中に、覚醒意識の自分が見逃しているこ...
1257. 人財育成に関する深い知識を獲得する必要性
先週から今日にかけて天気があまり優れなかったが、今日は一日を通して良い天気だった。午前中の仕事を終えたところで、近所のノーダープラントソン公園へランニングに出かけた。 ここ数日間、書斎にこもりっぱなしであったため、久しぶりに外に出て自然の空気を吸うことは大変心地よかった。自...
1256. 冷夏に思う冬と環境による発達
少しばかり寒さを感じさせる七月の朝。今日は早朝に、デイヴィッド・ウィザリントンの論文を三本ほど読むことから仕事を開始した。 これらの論文はどれも、発達科学を取り巻く思想的立場の分類と整理を第一目的とし、そこからどのような思想的枠組みを持って発達科学の研究に従事するべきなのか...