1439.【北欧旅行記】北欧旅行の帰路に思うこと
昨夜無事にフローニンゲンに戻ってきた。コペンハーゲン空港からフローニンゲン空港に向かう飛行機はとても小さく、初めて乗るような大きさだった。 飛行機の乗り場も空港内の辺鄙な場所にあり、それはコペンハーゲンからフローニンゲンに向かう乗客の少なさを物語っていた。機内は確かに狭いの...
1402. 己の声と膨大な創造物
一筋の飛行機雲が青空を横切っている。それはまるで大空に一本の境界線を引くかのようである。 今日のフローニンゲンの空は、その飛行機雲以外には他に雲がない。早朝六時の空は、まだほのかに紫がかっていて、これから一日が始まろうとしている予感を醸し出している。...
1393. キルケゴールの眠る地へ
「その飛び方はおかしい」というほど不規則に白い小鳥が空を舞っている。おそらくそれは、外を吹き抜ける激しい風によるものだと思われる。 昨日に引き続き、今日も風が強い。フローニンゲンで生活を始めて一年が経ったが、二日連続して風の強い日などこれまでなかったように思われる。...
1384. 幸福感の漂うフローニンゲンの中心街から
先日、歯の定期診断に行き、今日は歯のクリーニングを行いに歯医者に立ち寄った。予定時間ちょうどに着いたのが、先客がまだ待合室におり、自分の番になるまでしばらく時間があるようだった。 そのため、持参した“New Diresctions for Child...
1382. 自己の不動点と日記文学と随筆について
昨年の今日、私はオランダのフローニンゲンの地に着いた。まさに去年の今日から新しい生活が始まったのだ。 フローニンゲンでの生活の初日に起こった様々なことを今となっては懐かしく思い出すことができる。あれから一年が経ち、自分の中で随分変わったと思われることがある一方で、変わらずに...
1375. 何気ない月曜日の午後
早朝の仮眠のおかげもあって、心身がとても爽快な感じがする。昼食後、散髪をしに出かける。 来週の火曜日から北欧旅行が控えており、その前に髪をスッキリさせたいと思っていた。自宅を出発すると、爽快な夏空が広がっていた。 七月のオランダはどうも雨が多く、このところ天気が優れなかった...
1361. 運
巨大な入道雲の間に飛行機雲が走っている。夕方のフローニンゲンの空は明るく、多様な雲が静かに躍動している。 ゆっくりと過ぎゆく入道雲を眺めながら、ぼんやりと今日一日を振り返っていた。早朝に小雨が降り、昼食前に雨が止んだ。 天気予報によると、昼食前から一気に晴れ間が広がり、それ...
1353.「私たちは常に今というこの瞬間の時間と空間を生きているんだよ」
今日は午後から歯医者に行ってきた。半年前に親知らずを抜いた時に、定期的に歯の検診に行こうと決意し、あれから早いもので六ヶ月が経った。 午後二時前に自宅を出発すると、さわやかな風に全身を包まれた。八月に入るというのに全く暑さを感じさせない気温である。とはいえ、さすがに長袖を着...
1352. 創造衝動と自由の実現に向けて
午前中、サイバネティクスの創始者ノーバート・ウィーナーの書籍を読み終えた。本書の主題とは関係のない一つの文章が印象に残っている。 芸術家、作家、科学者は、その仕事に対価が払われるか否かに関係なく、創造衝動に基づいて動かされるべき者である、という記述に立ち止まらずを得なかった...
1334. きっとそうだ
夕食前に入浴をしようと思ったが、やはりまだ文章を書き足りないというあの感覚が残っている。全てのものが必然的な形として外側に表現され、自分の内側に落ち着きをもたらす必要がある。 自分の内側には、未だ形にならぬものが形になろうとして蠢いている。それは、躍動する生命のようなもので...