2979. ドルナッハへの訪問計画と神智学・人智学の探究
雨が止み、辺りはまた穏やかな世界となった。時刻は午後の八時に近づき、今日も残すところわずかとなった。 先ほど日記に書き留めていたように、改めて、スイスのドルナッハについて思いを馳せていた。実際にその町についてあれこれ調べていると、人口はわずか六千人ほどらしく、非常に小さな町...
2845. ドイツ語・フランス語:音楽という表現形式について
今日はオルガンコンサートから帰って来たらルーミーの詩集を読みたいと思う。一気に読み進めるのではなく、何編かの詩を少しばかり読むことになるだろう。 先日、マラルメの詩集を読み終えた。近々リルケの英独両方の言語が記載された詩集を読みたいと思う。...
1428.【北欧旅行記】ベルゲンで思う冬:越冬のその先に
オスロから列車に揺られること六時間半、ノルウェー西岸の街ベルゲンに無事に到着した。ベルゲン駅はこじんまりとしていながらも、どことなくこの街の歴史を感じさせてくれる。 駅から一歩外に出ると、目の前に緑豊かな公園が広がった。今日から三日間宿泊することになるホテルは、この公園の近...
851. シューベルト記念館とフロイト博物館への期待
午前中の仕事がひと段落したところで、ウィーンの旅行計画を練っていた。幾人かの偉大な作曲家の記念館がこの街にはあり、中でも今日は、シューベルトについて少し調べていた。 シューベルトは、31歳という若さでこの世を去ったのだが、非常に多産な作曲家だったことで知られている。シューベ...
606. 出発からの出発
11月の初旬から開始したオンラインゼミナールも、いよいよ佳境を迎えた。最後の振り返りのクラスを除くと、今日は実質上、最後のクラスであった。 本日のクラスでは、この五年間において、一度も本格的に扱ったことのなかった発達心理学の巨人ジャン・ピアジェについて取り上げた。一般的な専...
598. 新・新ピアジェ派としての私
今日は早朝から、現在進行中のオンラインゼミナールの最終回の講義資料を作成していた。最終回は、知性発達科学の歴史的変遷を辿りながら、知性や能力の発達に関する近年の思想や理論などを取り上げる予定である。 厳密に知性発達科学の源流にまで遡るのであれば、仏教の意識の発達思想やヨガの...
575. ピアジェの構成的知性発達モデル
今日は、ほぼ一日中、ピアジェの発達理論と向き合っていた。ピアジェの生誕の地であるスイスのニューシャテルを訪れて以降、ピアジェの存在がより近しいものになっている気がする。 私自身の知性発達科学に関するこれまでの探究を振り返ってみると、ピアジェの理論について学ぶよりも、新ピアジ...
444. 時空の交差と文脈
緯度の高いヨローッパ地域に特有の晴れの少ない冬に入りかけているのを感じている。そうした最中、朝一番の仕事を終えた後、ノーダープラントソン公園へランニングに出かけた。目を凝らして観察をしながら公園内を走っていると、前回のランニングとは違うわずかな変化を、公園内の自然から見て取...
325. 欧州小旅行記総括:時の流れの感覚質と新たな出発へ向けて
いよいよ欧州小旅行を終え、パリから西回りでベルギーを通ってオランダに帰る。奇しくもこの旅の終わりは、リオ五輪の終焉と同じ日であった。 現在、この文章をオランダへ戻る列車の中で書いている。今回の旅を一言で総括するならば、非常に濃密な時間と感覚に包まれた旅であったということだ。...
321. 欧州小旅行記:パリへ向かう車窓の景色から教えられたこと
今日はいよいよスイスを出発し、パリに向かう日だ。昨日は九時過ぎに就寝し、早朝目覚めた時にパリに向けての体調も万全であると確認することができた。少し早めの朝食をニューシャテルのホテルで済ませ、パリ行きの列車がやって来る駅に向けて出発した。...