138. 「統合心理学」としてのダイナミック・スキル理論
これまで紹介してきたように、新ピアジェ派の伝統はジェームズ・マーク・ボールドウィンから、ジャン・ピアジェ、ローレンス・コールバーグ、カート・フィッシャー、セオ・ドーソンに脈々と受け継がれてきました。この伝統は、人間の認知とは何か、それはどのように発達するのかを解明しようとす...
137. 性格類型テストや360度評価の限界と新たな測定手法
ハーバード大学教育大学院教授カート・フィッシャーが提唱したダイナミック・スキル理論は、近年、教育現場や企業組織において広く活用され始めています。 カート・フィッシャーの共同研究者であったセオ・ドーソンとフィッシャーの弟子たちによって設立された、米国のレクティカという組織は、...
136. 絶えず乱高下する成長・発達プロセス
記事「134. ダイナミック・スキル理論誕生史:デカルト的認識論を超えて」では、カート・フィッシャーが提示した示唆深いメタファー「発達の網の目構造」について紹介しました。 今回の記事は、カート・フィッシャーのダイナミック・スキル理論に含まれる別の重要な考え方を紹介していきま...
134. ダイナミック・スキル理論誕生史:デカルト的認識論を超えて
それでは前回の記事で紹介した「デカルト的認識論の呪縛」を一歩先に進めて、今回の記事は、デカルト的認識論が支配的であった当時の発達思想(メタファー)を概説するとともに、デカルト的認識論を乗り越えたダイナミック・スキル理論が提唱した新たな発達思想(メタファー)を紹介します。...
132. 「ダイナミック・スキル」の再定義
ハーバード大学教育大学院のカート・フィッシャーが提唱したダイナミック・スキル理論でいう「ダイナミック・スキル」とは一体何を意味するのでしょうか。「スキル」という言葉を聞くと、私たちは何か特定の「技術」のようなものをイメージしてしまうかもしれません。...
131. カート・フィッシャーの「ダイナミック・スキル理論」の要約
これまでいくつかの記事で、ハーバード大学教育大学院教授カート・フィッシャー(Kurt Fischer)が提唱した発達理論「ダイナミック・スキル理論(Dynamic Skill Theory)」を取り上げてきました。この理論は、現在存在する意識発達・知性発達理論の中でも最重要...
130. 人間としての器の成長と実務能力の成長
ハーバード大学教育大学院に在籍する発達心理学者ロバート・キーガンとカート・フィッシャーはともにピアジェから影響を受けた構成主義的発達論者ですが、両者が研究対象とする領域は若干異なります。ケン・ウィルバーが “Integral Psychology...
128. 心理学界のアインシュタイン「カート・レヴィン」について
発達科学の領域に応用数学の一分野ダイナミック・システム理論が積極的に活用されていることを背景に、継続的にダイナミック・システム理論に関する専門書や論文に目を通しています。 こうした文献調査を続けているうちに、心理学の領域にダイナミック・システム的な発想を取り入れた人物はカー...
127.「DiscoTests」の中身:2020年度大学入試改革を見据えて
これまでの記事で紹介してきたように、DiscoTestsは知識の絶対量を測定するものではなく知識の活用力を測定することに主眼が当てられています。さらに、生徒一人一人の学習・成長プロセスに応じた学習提案を実現することを目的にしています。...
126.深層能力涵養に有益なフィードバックと害悪なフィードバック
認知的発達心理学の枠組みに基づいた発達測定をした後に、どういったフィードバックを行うかということがその人の発達や学習を支援するためには重要であると言われています。確かにアセスメントを受けただけでは全く意味がないので、この指摘は正しいと言えば正しいのですが、現実はそれほど簡単...