368. 個人と組織の発達に関する新たな理論モデル「ダイナミックネットワーク理論」
フローニンゲン大学でダイナミックシステム理論に関する経験豊富な研究者や実務家から直接教えを受けることに伴い、ただただ嬉しい意味での驚きに包まれている。この一年間の小さな目標は、これまで培ってきた構造的発達心理学の言語体系を一旦手放し、新たな言語体系を内側に構築していくことで...
367. 記憶の秩序体
昨日の正午、近所のスーパーに買い物に出かけた時、昼の盛りとは思えない柔らかな太陽光に私は包まれていた。緯度の高いオランダの太陽光は、これまで経験してきた太陽の光とは別種のものであると気づかされた。この太陽光は白昼夢を見ているかのような感覚を私に覚えさせる。...
363. カリキュラム再考
今日は、プログラム長のルートと一年間のカリキュラムの最終決定と論文アドバイザーの選定のための面談をした。論文アドバイザーに関しては、このプログラムに応募する前からサスキア・クネン教授に依頼をしており、彼女が私のアドバイザーを務めてくださることになっている。...
360. オートポイエーシスとアロポイエーシス
ルートヴィヒ・フォン・ベルタランフィの主著 “General system theory (1968)”を読み終え、次にジョン・ミンガーの “Systems thinking, critical realism and philosophy...
357. 天気雨からの教示:「等結果性」と「初期状態依存性」
天気雨というのは本当に美しいものだとつくづく思う。先ほど、突然天気雨が降り出した時、私は思わず仕事の手を止めた。すぐに窓の方に駆け寄り、天気雨が降り止むまでその一部始終をただ眺めていた。 数分後、雨が降り止み、道路の地面には雨が降ったという形跡だけが残っている。その形跡だけ...
351. 経験の内的濾過と内的分化
各種の歓迎セレモニーが終わり、落ち着きを取り戻した日常に戻っている。明後日は、心理学の修士課程に在籍する生徒だけを対象にした説明会がある。フローニンゲン大学の心理学の修士課程は10個のサブプログラムから構成されており、各プログラムの入学者数は不明であるが、ここでも多くの生徒...
345. ダイナミックシステム理論に関わる二つの派閥
今日は、デイヴィド・ウィザリントンの “The dynamic systems approach as metatheory for developmental psychology”という論文を読んでいた。これは実に秀逸な論文であり、ダイナミックシステム理論を発達研究にメ...
342. 人と組織の発達支援に向けたダイナミックシステム理論のメタファーについて
今日からオーストリアの生物学者ルートヴィヒ・フォン・ベルタランフィ(1901-1972)の主著 “General system theory: Foundations, development, applications...
341. 連続的かつ非連続的な問いと答えの変容プロセス
フローニンゲン大学でのプログラムが開始する日が近づいてきた。この街でもう一ヶ月も過ごしていたのかという驚きと共に、まだ一ヶ月しか経っていないのだ、という気持ちが生じている。最も正確なのは、時間の上ではわずか一ヶ月ばかりしか経過していないが、自分の内面で経験されたことの密度は...
339. 言語の発達と意識の発達
これはつい先日の欧州小旅行でも感じたことなのだが、多くの国の人にとって英語というのはもはや外語国ではないのではないか、という考えが芽生え始めている。もちろんこれは高度な英語の読み書きではなく、話し言葉の次元に限った話である。...