557. 研究仲間
今日は午後から、心理学科に所属する修士課程の学生を対象にした「研究倫理」に関するレクチャーに参加してきた。これは、私が所属しているプログラムの中のコースの一つではなく、所属学科が修士課程の学生に義務付けているレクチャーである。...
555. エルゴード性と発達支援について
私たちの知性や能力が発達していくプロセスは非常に多様であり、私たちには各人固有の知性や能力の種類が備わっている、という考え方は、それほど疑問の余地はないように思う。しかし、これまでの知性発達科学の世界では、常識的と呼べるようなこのような発想を踏まえた研究を行うことが難しかっ...
553. コーディングマニュアルの作成
午前中の仕事を終え、久しぶりに天気に恵まれたフローニンゲンの街をランニングしに出かけた。天気の冴えない日が続いていたこともあり、今日の暖かな気候は、私の気持ちを高揚させてくれた。 そうした気分からだろうか、今日はいつもと違うコースを走っていた。お決まりのノーダープラントソン...
552. 天気とダイナミックシステム
起床直後、目を開けた瞬間に、今日は最良の身体・精神状態にあることがわかった。先日から天気予報を確認しながら、今日は久しぶりに快晴になることを知っており、実際に、起床直後から仕事を始めてしばらく経つと、辺りに立ちこめていた闇が早朝の太陽光に照らされる形で晴れ渡るのを目撃した。...
551. 変動性と分散の違い
先週末のオンラインゼミナールで「変動性」という概念を取り上げ、受講生の皆さんに、日々の自身の変動性について観察をしてみる、という実践を提唱して以降、自分も同じようにこの実践をより意識的に行うようになっている。 仏教の世界においても、全てのものは時間の経過に応じて移り変わる、...
550. 研究仲間
「複雑性と人間発達」というコースを共に履修しているジェレミーから、先ほどテキストメッセージがあった。ジェレミーは、私と同じプログラムに在籍しており、もともとはドイツのテレビ局で働いていたドイツからの留学生である。 ジェレミーとは、九月の顔合わせのランチミーティングの時に話し...
546. モデルの説明的正確性
「複雑性と人間発達」というコースの初回のクラスから数日が経ち、再びクラスの内容を少しばかり振り返っていた。特に印象に残っているのは、クラスの後半の内容である。 クラスの後半では、実際にコンピューターを活用しながら、ダイナミックシステムアプローチの簡単なモデルを三つほど自分た...
544. 内面世界と外面世界を架橋するもの
昨日から今日にかけて、アドバイザーのサスキア・クネン先生の論文を五本ほど読んでいた。それらの論文は、実際の私の研究プロジェクトと直接的な関係はないのだが、ダイナミックシステムの理論モデルを構築するプロセスで参考にできる箇所は何かないか、という点について、間接的に大きなヒント...
540. 内面世界の景観を開くもの
「ユーフラテスの流れの景観が開けてくるのは、歩みにつれてである」ヘロドトス 「複雑性と人間発達」というコースの振り返りがなかなか終わらない。初回のクラスで理論的に扱った内容は、それほど多くはないのだが、一つ一つの概念を自分の存在を通過させながら理解をしていこうとすると、振り...
539. ダイナミックシステムアプローチを活用した研究の特徴
昨日は、研究プロジェクトに集中する必要があったため、昨日の「複雑性と人間発達」というクラスに関する振り返りがあまりできなかった。記憶が鮮明なうちに、印象に残っていることを書き留めておきたい。 クラスが行われるコンピュータールームに到着した私は、最前列の席を確保した。クラスが...