594. 身体性を喪失した者たちの成れの果て
昼食前のランニングまでの時間、「複雑性と人間発達」の第四回目のクラスに向けて、少しばかり予習をしていた。第四回目のクラスを担当するのは、サスキア・クネン教授ではなく、物理学者のラルフ・コックス教授である。 クネン教授は発達心理学者であるため、彼女のクラスは心理学の色が濃いい...
593. ホロン階層を持つ発達課題
昨日ふと、ここ最近の自分の文章を眺めてみると、起床した時の感覚や情景描写などから言葉を紡ぎ出していることが多いことに気づいた。文章にするテーマが決まっている時でさせ、突然にそのテーマから言葉を紡ぎ出していくのではなく、その文章を今まさに書こうとしている自分を取り巻く感覚や情...
589. ダイナミックシステムアプローチとR
以前言及したように、私の書斎には常に何かしらの音楽が流れている。これまでは、ピアノ曲を中心に聴きながら仕事をすることが多かった。一昨日、偶然ながら、作曲家の久石譲氏の映画音楽を聴く機会があり、とても感銘を受けた。 そこで流れていた全ての曲をダウンロードし、今日も朝からずっと...
578. ポール・ヴァン・ギアートの背中を追いかけて
今日は、「複雑性と人間発達」の第三回目のクラスに参加した。今のところ、このクラスの前には必ず、友人の誰かとカフェテリアで一時間ほど話をしている。今日は、ドイツ人の友人であるヤニックと対話をしていた。 学部時代からフローニンゲン大学で学んでいるヤニックは、この街で生活を始めて...
577. 推測的理論の検証のためのダイナミックシステムアプローチ
流れ星を眺めるかのように、今日という一日もあっという間に過ぎ去っていった。フローニンゲンで生活を始めてから四ヶ月が経つが、まだそれくらいの期間しか経っていないのか、という思いを持っている。 メソな時の経過は比較的ゆったりとしたものに感じられるが、ミクロな時の経過はとても早く...
574. 構成的感覚
早朝から昼にかけて、仕事が大変はかどった。米国のアマゾンに注文した専門書と異なるものが昨日届けられたため、午後一番に、それを返品するために近所の郵便局に出かけた。それにしても、オランダに到着してから、アマゾンを経由した注文に紛失などの手違いが多いことは残念である。...
568. 何気ない日常より
今日は早朝から、昨夜の就寝前に気にかかっていたことを調べる作業から仕事を開始した。昨夜、ダイナミックシステムアプローチに関する文献を読んでいた時に、そこで紹介されている発達の原理が、アメリカの思想家ケン・ウィルバーが提唱した「20の発達原則」と大きく重なることに気づいたのだ...
561. 複雑性と人間発達:Netlogoを活用したシミレーション実習
「複雑性と人間発達」というコースの第二回目のクラスについて、あれこれと振り返りを行っていた。毎回このコースに参加するたびに、多くの学びを得ることができるため、クラスの後の振り返りの量がどうしても多くなってしまう。もちろん、これは嬉しい悩みである。...
560. 思わぬ誤解
今日は、待ちに待った「複雑性と人間発達」というコースの第二回目のクラスに参加した。初回のクラスは、私の論文アドバイザーであるサスキア・クネン教授が務めたが、今回のクラスは、物理学者のラルフ・コックス教授が担当した。 形式上、私が現在所属しているのは心理学科であるが、このコー...
558. 言語への関心
ザーニクキャンパスで行われた「研究倫理」に関するレクチャーの前に、発達心理学科に在籍しているピーターとたわいもない雑談をしていた。ピーターが日本の浅草を訪れた話について、あれこれこちらから質問をしていた。 アムステルダム出身のピーターは、アムステルダムにある日本語学校に通っ...