552. 天気とダイナミックシステム
起床直後、目を開けた瞬間に、今日は最良の身体・精神状態にあることがわかった。先日から天気予報を確認しながら、今日は久しぶりに快晴になることを知っており、実際に、起床直後から仕事を始めてしばらく経つと、辺りに立ちこめていた闇が早朝の太陽光に照らされる形で晴れ渡るのを目撃した。...
548. 知識体系
夕食後、再び幾つかの論文を読みながら、発達上の構造的な変化について考えを巡らせていた。特に、一つの知識が、一つの大きな知識体系に変化するプロセスについて考えていた。 この背景には、そもそも知識体系を作る前に、一つの知識を自分の内側で構築することの難しさについて考えていたこと...
547. 体系の死物化と普遍化
偉大な知性や能力を携えていたとしても、それが一切評価されることなく、この世界で存在意義を認められなかった人物について思いを巡らせていた。私が師事をしていたオットー・ラスキー博士は、極めて洗練された理論体系を構築していたにもかかわらず、構造的発達心理学の世界で評価されることが...
544. 内面世界と外面世界を架橋するもの
昨日から今日にかけて、アドバイザーのサスキア・クネン先生の論文を五本ほど読んでいた。それらの論文は、実際の私の研究プロジェクトと直接的な関係はないのだが、ダイナミックシステムの理論モデルを構築するプロセスで参考にできる箇所は何かないか、という点について、間接的に大きなヒント...
537. 「複雑性と人間発達」コースの開始
今日は、待ちに待った「複雑性と人間発達」というコースがスタートする日である。私がフローニンゲン大学に来た最大の目的は、このコースを受講することによって、発達研究にダイナミックシステムアプローチを適用する理論的・技術的な力を高めることであった。...
379. エゴン・ブランスウィックの「心理学的生態学」に関する所感
ようやくフローニンゲンの街の天候パターンを掴み始めたと言えそうである。この街に到着した当初は、天気予報では降水確率が低いにも関わらず、雨に見舞われることが多々あったため、つくづく天気というのは予測の難しいダイナミックシステムだと頭を悩ませていた。...
287. 動的な運動を生み出すバランスボールの効用
ある時から椅子に座るのをやめて、バランスボールに座るようになってから、作業効率や集中力などが格段に向上したように思う。何よりバランスボールのおかげで、心身の調子がより良いものに変化しているのを感じている。 オランダへの引越しの際に、これまで7年間ほど使っていたバランスボール...
240. ダイナミックシステム理論と多様な応用領域
抑えがたく高鳴る胸の鼓動を感じながら、深海の真っ暗闇に差し込む光を仰ぎ見ている心境である。こうした心境になっている自分を見るにつけ、渡欧の日が着実に迫ってきているのを実感する。 9月からのフローニンゲン大学では、複雑性科学と発達科学の双方をありとあらゆるエネルギーを注ぎ込ん...