1203. 夏季休暇の三日目より
夏期休暇に入り、二日目が経った。確かに、大学関連でこなすべきことがほとんどなくなったという点においては、夏季休暇の様相を呈している。 しかし、この二日間において、自分のなすべきことに対する姿勢については何の変化もない。一昨日は、南オランダのライデンという街に観光に出かけたが...
1154. 終末の日
昨夜の、激しく外側に形になろうとする思考や感覚について、また少し考えていた。というよりも、それについて立ち止まって考えなければ、一切の仕事が手につかないのであるから、立ち止まって考えざるをえなかった。 昨夜、内側で暴れ出すような思考や感覚を鎮めるために居ても立っても居られな...
1109. 先人の固有性を感得すること
季節という一つの巨大なダイナミックシステムが非線形的な変化を遂げ、フローニンゲンの街にも新たな季節が突然やってきた。春を通り越して初夏を思わせるような日曜日であった。 早朝から終始一貫して晴天に恵まれ、書斎の窓から広がる景色は夏の様相を呈していた。季節が変わろうとも、仮に世...
1060.「永遠が作る回帰の道」と「回帰が作る永遠の道」
今日は午前中から、無性に昔のことを振り返っていた。昔といっても、ここ七年間ぐらいの話だ。 この期間について自分がやたらと回想することが多いのは、それが私の人生の中でも大きな意味を持っていたからだろう。この七年間のうち、六年ほどが日本の外で形作られたものである。...
1046. 千変万化する身体状態から
人間の身体は非常に不思議である。いつも私は起床した瞬間に、その日の身体状態の初期値を意識的に把握するようなことをしている。 これは一つの習慣である。起床直後、どのような質と量の身体エネルギーが自分の内側にあるのかを確認し、朝の習慣的な実践に入るというのが一日の流れである。...
1026. SSGに関するワークショップを振り返って
再び日々の生活が落ち着いたものになりそうだ。数日前に開催されたワークショップについて少しばかり振り返っていた。 このワークショップは、私が現在の研究に適用している「状態空間グリッド(SSG)」という手法に関するものだ。この手法を開発したのは、マーク・レヴィスという発達心理学...
978. 楽曲に潜む反復と差異
昼食を摂っている最中、ここ最近得られる気づきや発見が、これまでのものと自発的かつ有機的につながることが極めて多いということに驚いていた。先ほどもそのような驚きの瞬間に出くわした。 今朝から再び、フランスの哲学者ジル・ドゥルーズの“Difference and...
973. 音楽との向き合い方について
今日は早朝から、モーツァルトのピアノソナタを聴くことにした。モーツァルトが残したピアノソナタは全部で18曲あり、時間にして6時間半に及ぶ。 一昨日から昨日にかけて、ベートーヴェンのピアノソナタのみを延々と聴いていたためか、もしくは、今朝の感情と感覚の性質からか、今朝に限って...
969. 自己偽装と環境適応能力
早朝は曇り空であったが、しばらく仕事をすると小雨が降り出した。小雨を横目に仕事を進めていると、再び青空が戻ってきた。 書斎の窓から遠方を眺めると、南の方角に一筋の虹が見えた。少し前に虹を発見したのと同じ場所に虹が架かっていたことを不思議に思っていた。...
903.発達の本質にある「差異」と「反復」
いよいよ明後日からは、一週間ほどのオーストリア旅行が始まる。出発前の気持ちとしては、昨年の夏の欧州小旅行と同様に、そこに何が待っているのかに対する楽しみと非常に静かな気持ちが隣り合わせになっている。 下手に達観しているわけではないが、自分が訪れたことのない土地は、常に想定の...