505. 知識体系と外国語
フローニンゲンの街は、すっかり冬らしくなった。夕方、書斎の窓から景色を眺めると、ほのかな光を放っている夕日が目に飛び込んできた。極めて淡いオレンジ色の光を放っている夕日を眺めていると、社会学者のタルコット・パーソンズが知識をスポットライトに見立てた比喩を提示していたことを思...
504. 自己と道
「タレントディベロップメントと創造性の発達」というコースの最終試験が無事に終わり、一息つこうと思ったが、そうもいかなかった。実際には、一息つきたいと思うような気持ちよりも、とにかく自分の仕事と向き合いたい、という気持ちが勝っていたのだ。...
502. オランダの大学院の試験
さて、今日は午後から、「タレントディベロップメントと創造性の発達」というコースの最終試験を受けに行ってきた。試験は、以前紹介したように、フローニンゲン大学が擁するザーニクキャンパスという広大な敷地内にある建物で行われた。...
501. 研究の進捗と第二弾の書籍について
「タレントディベロップメントと創造性の発達」というコースの最終試験がいよいよ明日に控え、昨日の多くの時間は、試験に向けた学習に費やされていた。その学習がひと段落すると、次に研究提案書の練直しに取り掛かった。 クネン先生が一週間ほど休暇を取られていたため、先生とのミーティング...
500. 知性や能力の開発について
非常に穏やかな雰囲気が漂う月曜日の朝。休日から平日に移行したにもかかわらず、フローニンゲンの街は、いつもと変わらない穏やかな時間が流れている。 休日と比べると、自宅の目の前にあるメインストリートを行き交う通行人の数は増えている。それでも、彼らの姿から慌ただしさを感じることも...
497. 第二弾の書籍に向けて
今日は、午前中に「タレントディベロップメントと創造性の発達」というコースの最終試験に向けた学習を行い、午後からは、第二弾の書籍について構想を練っていた。前作『なぜ部下とうまくいかないのか』では、ハーバード大学教育大学院教授ロバート・キーガンの発達理論を中心に取り上げた。...
496. システム構築力を試す試験
今日も仕事がはかどる一日であった。午後の仕事がひと段落し、コーヒーを片手に書斎の窓から景色を眺めると、黄金色の夕日に照らされた飛行機雲を見つけた。この飛行機雲は、ちょうど私の書斎の上空から一直線に空を貫いている。 その様子は、一筋の蜘蛛の糸が天空からぶら下がっているかのよう...
495. タレントアセスメントについて
「タレントディベロップメントと創造性の発達」のコースの第六回目は、私たちが発揮する創造性や卓越性をいかに測定していくかがテーマであった。構造的発達心理学を学び始めて以降、私の主要な関心テーマは、人間の知性や能力の構造的な質的差異(レベル)を測定することにあるため、このクラス...
487. 卓越性研究の見取り図
人間の卓越性に影響を与える要因を考える際に、古典的には「資質要因(nature)」と「環境要因(nurture)」に分けることができる。「タレントディベロップメントと卓越性の発達」というコースでは、卓越性研究に優れた功績を残した五人の代表的な研究者を主に取り上げた。...
486. 規範的アプローチとイプサティブアプローチについて
昨日は、「タレントディベロップメントと創造性の発達」というコースの最終試験に向けて、一日中書斎にこもって集中的な読書を行っていた。この数年間において、実験的に、自分が一日何時間ぐらい書籍や論文を読み続けていられるのかを計測していたことがある。...