162. 発達の論理(developmental logic):ボールドウィン&ピアジェ&ワーナーの観点より
「記事161. あらゆる発達領域に通底する「普遍的な発達空間」の存在」の続き 領域特定型と領域全般型の発達段階モデルについて議論をする際に、まずジェームズ・マーク・ボールドウィンの功績を見ていく必要があります。ボールドウィンの理論は多くの心理学者にそれほど注目されていたわけ...
158. 発達理論の歴史と最新の発達測定手法LASについて
記事「157.ダイナミック・スキル理論をもとにしたLASとはどんな発達測定手法なのか?」の続き 知性発達理論の歴史を遡ると、およそ一世紀前、ジェームズ・マーク・ボールドウィンは、厳密な発達理論と統合理論を初めて提唱しました。それ以降、発達科学は進歩し、ボールドウィンからジャ...
138. 「統合心理学」としてのダイナミック・スキル理論
これまで紹介してきたように、新ピアジェ派の伝統はジェームズ・マーク・ボールドウィンから、ジャン・ピアジェ、ローレンス・コールバーグ、カート・フィッシャー、セオ・ドーソンに脈々と受け継がれてきました。この伝統は、人間の認知とは何か、それはどのように発達するのかを解明しようとす...
133.ダイナミック・スキル理論誕生史:パラダイムの波に晒されて
歴史を遡ると、人間の意識の発達理論は、100年以上も前に発達心理学の始祖と呼ばれるジェームズ・マーク・ボールドウィン(James Mark Baldwin 1861–1934)によって提唱されています。それほどの長い歴史があるにもかかわらず、これまでどうして発達研究は心の...
120. 発達理論の動向に対する雑感:静かに進行するフラットランド化
私はアメリカの思想家ケン・ウィルバーから多大な影響を受け、人間の意識の発達という領域に関心を持つに至ったわけですが、ウィルバーのインテグラル理論の枠組みを通して、現代の発達心理学の動きを俯瞰的に眺めてみると、「発達心理学が持つゾーン2の役割が洗練される一方、心の内面領域の探...
98. 領域全般型発達測定手法:一つの物差しを用いた多様な発達現象の測定
発達測定の歴史を概観してみると、これまで様々な発達理論家が測定手法の開発をおこなっていたことに気づきます。私たち人間は、様々な発達段階を経て成長していくという考え方が提唱されて以来、発達心理学者たちは、こぞってそれらの発達段階を特定・分析するフレームワークを構築することに勤...