755. 三つのリサーチクエッション
昨日、ドビュッシーのピアノ曲が流れてきた時、思わず仕事の手を止めた。そこには、私の身も心も、そして時間すらも溶かしてしまうかのような甘美な旋律が流れていた。 この曲にはどこか、今の自分の感情を変容させるような不思議な力が込められていたのだ。ドビュッシーは印象主義を代表する作...
746. 疑念を超えて
少しばかり前の話になるが、ある夢の中で、私を取り巻く人たちがオランダ語を話しており、私は二言三言オランダ語で応対をした後、幾分気まずそうに自分は英語を話していた。 夢の中に他の言語が混入してくるというのはよく聞く話であり、実際に、これまでの私の夢の中にも英語が混入してくるこ...
720. 底なしの明るさの中で生きることと研究の進展
今日は三週間ぶりにクネン先生とのミーティングがあった。先週は、クネン先生が休暇を取り、スペイン領の島を家族と訪れていたため、ミーティングがなったのだ。 今朝、先生とのミーティングに向けて自宅を出発した私は、歩いている最中、絶えずこみ上げてくる笑いをこらえることができなかった...
712. 久々の手書き試験
今日は昼食後、「複雑性と人間発達」のコースの最終試験を受けるために自宅を出発した。今日は随分と気温が高く、二月初旬にもかかわらず、最高気温が10度を超えていた。 これまで気温の低い日が続いていたので、このように暖かい日が一日あるだけでも、なんだか心が温まる気がした。そのよう...
708. 最終試験に向けての雑記
いよいよ明日は、「複雑性と人間発達」のコースの最終試験がある。試験に向けて、先週から今日にかけて集中的にコースの振り返りを行っていた。 前回の「タレントディベロップメントと創造性の発達」というコースの最終試験は、試験時間二時間の中で六問の記述問題に回答することが要求されたが...
689. 研究に関する新たな閃き
今日の午前中は、昨日読みかけていた二つの論文に目を通していた。どちらもともに、動的なシステムを分析する手法である「再帰定量化解析(RQA)」に関するものである。 それらの論文を読み終え、修士論文の執筆に取り掛かっていた。書籍の執筆に比べて、論文の執筆は、本当に彫刻を掘るよう...
685. 査読付き論文の執筆へ向けて
今朝自宅を出発しようとした時に、玄関に一通の封筒が届いていた。送り主を確認してみると、その封筒は、四月にザルツブルグで開催される非線形ダイナミクスに関する学術会議を主宰する学会から送られてきたものであった。 ちょうど先日も、この学会から2017年の最新のジャーナルが私の住所...
673.「複雑性と人間発達」の最終試験へ向けて
平日と変わらぬ休日が、今日も終わりを告げようとしている。平日と同様のリズムで一日を形作り、自分が成すべきことを着実に前に進めていくという、いつもと同様の一日だったように思う。 夕食を食べ終わり、一息つきながら本日の振り返りを少し行っていた。夕食を食べる前に気づいたのは、季節...
671. 九月から
今日は昼食前から午後にかけて、今学期に履修していた「複雑性と人間発達」というコースの振り返りを行っていた。昨日の最終回のクラスの後半は、私の論文アドバイザーのサスキア・クネン先生が担当してくださり、「モンテカルロ法」と「リサンプリング(再標本化)」という二つの手法に関する理...
669. 発達的介入の効果に関する測定評価
「複雑性と人間発達」の最終回のクラスの後半では、私の論文アドバイザーを務めるサスキア・クネン先生のレクチャーが行われた。主要なテーマは二つあり、一つは発達支援という介入の効果を評価する方法であり、もう一つは「モンテカルロ法」と呼ばれる手法についてである。...