1221. 日本で根強いピアジェの発達段階理論に関する誤解
先日、知人の方から、日本の教育学者の方たちが、ピアジェの発達段階理論を極端に否定する傾向にあることを聞いた。実際にいくつかの議論を教えていただいたところ、その議論の進め方は、非常に乱暴であったことにひどく驚いた。 ピアジェが発達段階理論を提唱して以降、ピアジェの理論に対...
1206. ヴァン・ダイク教授との面会より
今日は少しばかり蒸し暑い一日だった。基本的にフローニンゲンは、夏でも涼しく、湿度も高くない。 しかし、今日は湿度と共に気温も高い一日だった。実際に、最高気温は30度まで到達していた。 室内で仕事をしている時には暑さが全く気にならなかったのだが、午後から大学の学生支援課に行く...
1203. 夏季休暇の三日目より
夏期休暇に入り、二日目が経った。確かに、大学関連でこなすべきことがほとんどなくなったという点においては、夏季休暇の様相を呈している。 しかし、この二日間において、自分のなすべきことに対する姿勢については何の変化もない。一昨日は、南オランダのライデンという街に観光に出かけたが...
1149. 心理統計学に関する言語体系
小雨の降りしきる中、今朝は「タレントアセスメント」の最終回のクラスが行われるキャンパスに向かった。キャンパスに向かう最中の天候は優れなかったが、私の内側はどことなく意気揚々としたものだった。 私は相も変わらず、種々雑多なことを考えながらフローニンゲンの街を歩いていた。その時...
1140. 知識の実装化に向けて
白と黒。生と死。死と再生。そうした対極性を想起させるような景色が書斎の窓の外に広がっている。 数日前から一日のうちのある時間帯において、少しばかり雨が降ることが続いていた。この状況は明日以降もしばらく続くようである。 今日も、午前中は晴れていたが、昼食前から小雨が降り始め、...
1139. 多忙な六月の先
ここ数日間、少しばかり日記を書く分量が落ち着いていた。文章を書くことに対して強迫的になるのではなく、それでいて怠惰になるわけでもなく、適度な分量の日記を淡々と記していたように思う。 今日は先ほど、論文アドバイザーのサスキア・クネン教授と今年度の最後のミーティングを行った。思...
1114. 発達段階の存在に関する議論
午前中に読んでいた、デイヴィッド・ウィザリントンの論文の内容を忘れないうちに書き留めておきたい。ダイナミックシステム理論を発達研究に適用しようとする研究者であれば誰でも知っているのが、エスター・セレン、マーク・レヴィス、アラン・フォーゲル、ポール・ヴァン・ギアートの四名だろ...
1109. 先人の固有性を感得すること
季節という一つの巨大なダイナミックシステムが非線形的な変化を遂げ、フローニンゲンの街にも新たな季節が突然やってきた。春を通り越して初夏を思わせるような日曜日であった。 早朝から終始一貫して晴天に恵まれ、書斎の窓から広がる景色は夏の様相を呈していた。季節が変わろうとも、仮に世...
1095. 「自分の夏」
早朝の目覚めと共に、寝室の窓の外から景色を眺めると、朝もやがかかっていた。その様子を見ると、「あぁ、冬の時代が完全に終わった」と思った。 北欧に近いオランダ北部の気候的な特徴からか、冬の時期にはそのような朝もやはほとんど見られない。そうしたもやが早朝に見られるのは、春から夏...
1092. 二ヶ月半の休暇に向けて
夕食を終え、一息ついたところで再び仕事に取りかかった。具体的には、「成人発達とキャリアディベロップメント」のコースで課せられている論文を執筆し始めた。 この論文を執筆するにあたり、私は昨日、論文アドバイザーのサスキア・クネン教授にインタビューを行っていた。先生に何をインタビ...