161. あらゆる発達領域に通底する「普遍的な発達空間」の存在
「記事160.意識の特性と「サイコグラフ」について」では、人間の意識が持つ様々な特性と、多様な知性領域を描写する「サイコグラフ」について紹介しました。今回の記事は、意識の高度分析についてさらに踏み込んだ解説をしていきます。...
160.意識の特性と「サイコグラフ」について
「記事159.成人以降の知性発達理論をより深く理解するために:インテグラル理論と方法論的多元主義について」の続き ここからようやく、インテグラル理論において人間の意識の発達を直接的に扱う領域「左上象限」について説明します。左上象限を見ていくことによって、どの発達測定手法にも...
159. 成人以降の知性発達理論をより深く理解するために:インテグラル理論と方法論的多元主義について
記事「158. 発達理論の歴史と最新の発達測定手法LASについて」の続き これまでの記事を通じて、何度か「インテグラル理論」について言及をしてきました。知性発達理論を語る上でインテグラル理論の枠組みを避けて通ることはできないのですが、未だ当該理論は日本における成人以降の知性...
158. 発達理論の歴史と最新の発達測定手法LASについて
記事「157.ダイナミック・スキル理論をもとにしたLASとはどんな発達測定手法なのか?」の続き 知性発達理論の歴史を遡ると、およそ一世紀前、ジェームズ・マーク・ボールドウィンは、厳密な発達理論と統合理論を初めて提唱しました。それ以降、発達科学は進歩し、ボールドウィンからジャ...
157. ダイナミック・スキル理論をもとにした発達測定手法LASとは?
世の中には知性発達理論に基づいた多様な測定手法が溢れています。例えば、スザンヌ・クック=グロイターのMAP(Mature Assessment for Professionals Profile)、ロバート・キーガンのSOI(Subject Object...
153. 社会的・感情的発達と認知的発達の関係性
発達心理学者のオットー・ラスキーは、ロバート・キーガンの発達理論を「社会的・感情的発達理論」と命名し、マイケル・バサチーズの発達理論を「認知的発達理論」と命名しています。私がラスキーの下で学習していた時、彼は、両者の理論は異なる発達領域について扱っていると頻繁に述べていまし...
147. 意識の成長・発達に必要なもの:ジョージ・オーウェルの言葉より
成人以降の知性発達理論に関する講演会や講義をさせていただくと、頻繁に「意識の成長・発達を促す方法はどんなものがありますか?」という質問を受けます。正直なところ、人間の意識という内面宇宙はあまりに広大であり、物理宇宙と同じように無限の広がりを持っているため、何か一つ特定の手法...
146. ニューヨーク在住時代の恩人「井筒俊彦」先生
現在、日本を代表する哲学思想者の一人、井筒俊彦先生の書物を読み返しています。大学時代に初めて井筒先生の「意識と本質」を手に取り、そこに書かれていることをほとんど理解できなかったながらも、思想の射程の広さと深さに衝撃を受けたのを今でも鮮明に覚えています。...
⭐️お知らせ:「ジョン・エフ・ケネディ大学留学記」
2年前(2013年)に卒業したジョン・エフ・ケネディ大学大学院での学びをまとめた留学記が完成しました。留学記はこちらからダウンロードすることができます(ジョンエフケネディ大学留学記)。 以下、序文より抜粋。 「ジョン・エフ・ケネディ大学留学記」に関心を持っていただき、どうも...
143. 相対主義的思考を超えて
人類史を眺めてみると、いつの時代にも合理主義的な知性段階から相対主義的な知性段階に発達する人間が出現しています。特に、現代ではホリスティック思考などの相対主義的な思考法が注目を集めており、その勢力はますます拡大していると言えるでしょう。...