

440. 超越的文脈把握力
今日のオランダ語のクラスでは、不可思議な言語感覚に包まれていた。端的に述べると、言語の文脈把握能力が極めて鋭敏な状態になっており、教師のリセットが話すオランダ語の細部がわからなくても、なぜだか全体の意味がすっと頭に入ってくるような感覚があったのだ。...


435. 研究プロセスにおけるホロン階層について
先日のクネン先生とのミーティングで一つ課題として提出された「理論モデルの創出」について少しばかり考えていた。本来であれば、研究テーマに関する理論モデルを構築することがクネン先生の意図だと思うが、理論モデルを構築することそのものについて少し考えていたのである。...


368. 個人と組織の発達に関する新たな理論モデル「ダイナミックネットワーク理論」
フローニンゲン大学でダイナミックシステム理論に関する経験豊富な研究者や実務家から直接教えを受けることに伴い、ただただ嬉しい意味での驚きに包まれている。この一年間の小さな目標は、これまで培ってきた構造的発達心理学の言語体系を一旦手放し、新たな言語体系を内側に構築していくことで...


347. 地から天へ天から地へ
昨日の新たな友人関係の広がりについて少しばかり考えていた。つくづく人間は人との関係を通じて学ぶものだと思わされた。これは言い古された言葉なのかもしれないが、間違いなく私たち個人個人は人と人との間に存在している社会的な生き物である。それゆえに、ある個人が何かを学ぼうとするとき...


299. 自己超出の時へ
休日の今朝は、フローニンゲンの街を代表するサッカーチーム「FCフローニンゲン」のスタジアムまでランニングをしてきた。いつもと違うコースを走るというのは、何かと新しい発見があり、実に新鮮である。 街中を走るというのは、近くの公園を走る時とはまた一味違う意識状態の中で体が動いて...


294. 組織のイノベーションについて:創造性理論とシステム理論の観点より
この日は午前中にジル・ドゥルーズの “Difference and repetition”を読み、午後からミハイ・チクセントミハイ(1934-)の “The systems model of creativity: The collected works of Mihaly...


291. 閉ざされた感覚を解放して
欧州小旅行が明日に控えているが、通常とほとんど何も変わらない日々である。今回の小旅行では荷物を最低限にし、身軽に動けるようにリックサックとトートバックだけを持っていく。 ヘーゲル博物館のあるシュツットガルトでは、ヘーゲルの主著 “Phenomenology of Mind...


276. 意識や能力の発達と身体の関係
東京滞在中の昨年一年間において、あるボディワーカーの方のセッションを定期的に受け続けていた。多い時には、二週間に一度ほどセッションを受けさせていただいていた。 そうした意味において、昨年一年間は自分の身体との対話を豊富に行った期間であったし、自分の身体を通して自己と対話する...


256. 書物
——偉大な書物は我々を超えたところへ、我々を呼ぶ。我々を超えたところへ、我々を連れていく——ケン・ウィルバー フローニンゲンの街での生活拠点が最終的に決定し、引越しの準備を着々とすすめている。引越しの準備とは言っても、私の場合は蔵書の選別だけをすればほぼ準備が完了したことに...


232. 実相
いつも記事の内容に合わせた写真や絵画、もしくはその時の自分の気分を代弁してくれる写真や絵画を添付している。これまでの記事に添付された写真や絵画を改めて眺めてみると、非常に変化に富んでいることに気づかされる。 写真や絵画が肯定的・否定的なものであろうと、いずれにせよ治癒的な効...