3759. この世界に真にあること:美的感覚の涵養
時刻は午後の七時半を過ぎた。気がつけば、今日から二月に入っていた。意識するまでそのことに気づかないでいた。 二月は一年で最も短い月であり、この月が過ぎれば、少しずつ春らしさを感じることができるようになってくるだろう。 この時間帯になると、辺りはさらに静かになり、週末に向けて...
3570. 夜に思い出す今朝方の夢:12音技法による無調の曲
時刻は午後の六時に近づきつつある。気がつけば、辺りが真っ暗闇に包まれていた。 今、日曜日が静かに終わりに向かっている。今日は、教育哲学者のインナ・セメツキーの書籍を読み終え、随分と多く得るものがあった。 本書はユング心理学と教育を架橋した内容になっており、今後も何回か読み返...
3569. ユング心理学と教育:無調の曲作りに向けて
今日も天気が優れず、午前中の早い段階から雨が降り始めた。しかし、自分の中の鬱蒼とした気分は虚空に消えていくかのようだった。 午前中に、教育哲学者のインナ・セメツキーが編集者を務める“Jung and Educational Theory...
3425. 知覚世界の拡張を促す芸術
時刻は午後三時半を迎えた。まだ三時半だというのに、辺りはもう薄暗い。今日は空に薄い雲が覆っているためか、この時間帯でも暗さを感じる。 今日はこれまでのところ、早朝にバッハの四声のコラールに範を求めて一曲作り、昼食前と昼食後の時間に分けて、ショパンのワルツを参考にして一曲作っ...
1343. 夢とMOOCと人工知能
グレン・グールドが演奏するモーツァルト——グールドが毛嫌いしていた——のピアノソナタ全集が終わりを告げ、バッハ——グールドが敬愛していた——の楽曲全集が始まりを告げた。ここ数日間、グールドが演奏するバッハを何時間聴いただろうか。...
1274. 個
先ほど、わずか数分間だが、通り雨がやってきた。あたかもそれが幻想であったかのように、今は晴れ間が空に広がっており、遠くの方で小鳥が鳴く声がする。 穏やかな太陽光が降り注ぐ夕方の中で、私は少しばかりサンフランシスコ時代のことを回想していた。個別具体的な出来事を思い出していたと...
1144. 語り続ける夢:深層的な知識体系の構築
昨晩、この夏の休暇を活用して読もうと思う30本ほどの論文を、大学の電子ジャーナルを通じてダウンロードした。自分のパソコンにダウンロードした論文を大学の図書館で印刷するために、再度それらの論文を自分のメールアドレスに送った。...
533. エッシャーの『発展』という作品より
デン・ハーグのエッシャー美術館で鑑賞した幾つかの作品の印象が色濃く脳裏に焼き付いている。一つは、『発展(development)』という作品である。発達科学を探究している者として、この作品のタイトルを『発達』と呼びたいところだが、最初に翻訳した方が『発展』と命名しているので...
439. カート・レヴィンの理論より
発達心理学者のハインツ・ワーナーが指摘しているように、学習や発達の本質には「差異化」という現象がある。これは生物の進化のように、現在の特性がどんどん分化されていく形で私たちの学習や発達が進むことを示している。 先日、組織に関する研究で多大な功績を残した心理学者のカート・レヴ...
305. 自己超出・自己超越
この10年間ほど、毎日昼寝を欠かしたことはないように思う。どうも昼食を食べ後の午後2時過ぎあたりに、眠気と共に集中力が減退する瞬間が訪れることに気づき、15分から20分ほどの仮眠を必ず取るようにしている。 いつもと同じようにヨガのシャバーサナの姿勢で仮眠を取っていると、ある...