21. 平常心の価値とスキルレベル
発達を階段状あるいは梯子上のプロセスとみなしてしまう伝統的な発達理論とは異なり、スキルは構成的な網の目構造を構築しながら発達していくというカート・フィッシャーの考え方は、スキルが持つ多様な発達過程やそれが動的に構築されていくという側面を見事に反映しています。...
【動画】カート・フィッシャーによるプレゼンテーション:最新の発達理論研究と教育
カート・フィッシャーが2011年におこなった興味深いプレゼンテーション動画をシェア致します。このプレゼンテーションでは、最新の発達理論研究の成果に触れながら、カリキュラム策定や発達測定に関する話題を提供しています。フィッシャーと聴衆との質疑応答も面白く、そこから学習支援や発...
19. ヴィゴツキーの最近接発達領域とフィッシャーの発達範囲の違いから得られる成人以降の発達支援の重要性とは?
カート・フィッシャーは、ヴィゴツキーが提唱した理論の一部を取り入れており、フィッシャーの論文を読んでみると、その中でもヴィゴツキーの「最近接発達領域」という言葉が頻繁に出てきます。 今回の記事は、ヴィゴツキーが提唱した最近接発達領域とフィッシャーが提唱した「発達範囲」の違い...
18. ダイナミックスキル理論における4つの階層構造と13個の段階とは?
(The figure from Murphy, 2009) カート・フィッシャーは、1980年に現在のダイナミックスキル理論の原型である「スキル理論」を提唱しました。当時より、人間のスキルは、4つの階層構造と13個の段階を経て発達するとされています(時折、幼児期に見られる...
17. 発達測定の共通の物差し:領域特定的な測定手法と領域一般的な測定手法の違いとは?
カート・フィッシャーのダイナミックスキル理論で用いられる発達測定手法は、ローレンス・コールバーグ、スザンヌ・クック=グロイター、ロバート・キーガン、オットー・ラスキーらが提唱している領域特定的な発達測定手法と特徴が異なります。...
16. 自己組織化するスキル
イリヤ・プリゴジン(散逸構造理論)、マンフレート・アイゲン(ハイパーサイクル理論)、ハーマン・ハーケン(シナジェティクス理論)などの第二世代のシステム理論家が提唱した「自己組織化」という概念は、私たちの心の構造が生み出すスキルの発達を説明する際に大切になります。自己組織化と...
15. 発達が内包する不安定性と退行への配慮:線形的発達思想を超えて
カート・フィッシャーのダイナミックスキル理論において、発達が持つ可変的な要素や多様な発達の形(発達の網の目構造)についてこれまで紹介してきました。それらに加えて、もう一つ、ダイナミックスキル理論が強調している大切な点があります。それは、発達が内包する不安定性と退行という現象...
【動画】モンテッソーリ教育とダイナミックスキル理論
モンテッソーリ教育で採用されている、具体的なタスクを通してスキルを獲得するプロセスについて、カート・フィッシャーのダイナミックスキル理論の枠組みから解説している動画を共有致します。 モンテッソーリ・スクールでおこなわれている教育方法やスキル獲得プロセスについて理解するのに有...
14. 文脈特定的かつ文化的に規定されているスキル
ダイナミックスキル理論で想定されているスキルについて、その大きな特徴をこれまでの記事で説明してきました。一言でその特徴を述べるならば、私たちが発揮するスキルというのは非常に動的なものであるということです。今回の記事では、心の構造が生み出すスキルが持つ他の重要な側面について解...
【動画】カート・フィッシャーによるダイナミックスキル理論の解説
カート・フィッシャー本人が、ダイナミックスキル理論の概略について説明している動画を共有致します。フィッシャーが提唱したダイナミックスキル理論の「スキル」について、この動画はわかりやすい図解入りで説明しているので、ダイナミックスキル理論の理解が促進されると思います。...