113.新ピアジェ派の貢献事項:「学習と発達」&「水平的な溝と垂直的な溝」
前回の記事では、新ピアジェ派が古典的なピアジェ思想のどういった点を引き継いでいるのかについて、主な点を5つほど紹介しました。今回の記事は、新ピアジェ派がピアジェ思想のどういった点を発展させたのかについて紹介したいと思います。...
112. 新ピアジェ派が継承する五つの発達思想
新ピアジェ派はこの25年間にわたって、古典的なピアジェ理論の本質的な側面を保持すること、さらに探求が必要な箇所を発展させること、最新の実証研究に基づいてピアジェ理論の改定をおこなうことに力を注いできました。 以前私のメンターであったセオ・ドーソンから聞いた話なのですが、カー...
111. 新ピアジェ派の誕生過程
発達心理学者ジャン・ピアジェの理論は、教育界で広く適用されています。時に、カリキュラム設計をおこなう際、あるいは実際の教室での活動に応用されています。生徒の学習や発達は、彼らが現在置かれている認知的発達段階に強く影響されるため、教師は生徒の思考特性や認知的発達に関して深い理...
106.認知・身体を駆動させる感情:ハイ・パフォーマンス組織における感情空間
これまで紹介してきたチリの組織心理学者マーシャル・ロサダの発見事項に関して、「そもそもなぜ、カオス的な発話パターンと組織のハイ・パフォーマンスが結びつくのか?」という疑問があると思います。この問いに対する答えは様々なものが考えられますが、大きな理由としては、私たち自身の脳や...
99. 発話内容分析(コーディング)と発話構造分析(スコアリング)の違いについて
Lecticaでインターンをしている際に、最初に直面した課題は、概念分析と構造分析の違いを理解することでした。発達理論の領域に足を踏み入れ、インターンを始めるまでの数年間、ロバート・キーガンやオットー・ラスキーが開発した発話構造分析型の測定手法の学習を進めてきたため、インタ...
98. 領域全般型発達測定手法:一つの物差しを用いた多様な発達現象の測定
発達測定の歴史を概観してみると、これまで様々な発達理論家が測定手法の開発をおこなっていたことに気づきます。私たち人間は、様々な発達段階を経て成長していくという考え方が提唱されて以来、発達心理学者たちは、こぞってそれらの発達段階を特定・分析するフレームワークを構築することに勤...
90. チャールズ・ダーウィンの進化論の発達過程:カート・フィッシャーのスキル理論の観点から
これまでの記事で、科学分野の電磁石に関する理解やソフトウェアのSASスキルの発達について、カート・フィッシャーの段階表記を説明しました。今回は、チャールズ・ダーウィンがどういったスキルレベルを経て、進化論を完成させたのかについて紹介したいと思います。...
89. ソフトウェア学習プロセスに見られるカート・フィッシャーのスキルレベルの発達
前回の記事は、カート・フィッシャーのスキルレベルを用いると、科学分野の電磁石に対する理解度がどのように発達していくのかを紹介しました。今回の記事は、アルバニー大学助教授チェン・ヤンとカート・フィッシャーの共同研究である、30人の大学院生(修士課程および博士課程)を対象とした...
88. カート・フィッシャーのスキルモデルとピアジェの段階モデル
今回の記事は、簡単にカート・フィッシャーのスキルモデルとピアジェの段階モデルを比較したいと思います。具体的には、科学分野の電磁石の理解度を題材とし、フィッシャーのスキルレベルとピアジェの段階レベルがどのように対応しているのかを説明したいと思います。...
86. 自然発生的に獲得されることのない形式論理思考:構成主義的発達理論の功罪〜進化心理学の観点より
成人以降の心の発達について講義を行うたびに、世の中の成人の多くはどの発達段階にいて、その発達段階に留まっている要因は何かを頻繁に質問されます。カート・フィッシャーら、文脈依存型の発達モデルを提唱している理論家の議論を脇に置いて、発達心理学者のロバート・キーガンの発達モデルで...