141. ラスキーが提唱する測定手法に対する批判的意見
ラスキー先生の下で受けたトレーニングの中で最も時間を要したのが弁証法思考に関する学習です。トレーニングの中で、ソクラテス、アリストテレス、ヘーゲル、サルトル、ロイ・バスカー、ハンナ・アレントなどの哲学思想を学ぶことが要求されており、さらにマイケル・バサチーズ、マイケル・コモ...
140. 「弁証法思考」に対する誤解:オットー・ラスキーが提唱する高度な思考形態
現在でも何かあるたびにやり取りをしているのですが、JFK大学院時代にお世話になっていたオットー・ラスキー先生が執筆した論文や書籍を少しずつ読み直しています。私はラスキーの測定手法から距離を置いているというのが現状ですが、人間の意識に関する彼の理論モデルから今でも多くのことを...
135. 映画「バケモノの子」を鑑賞して:発達理論の観点より
「偉大な芸術は、あなたを、あなたの意志に反して、つかむ。そして、あなたの意志なるものを宙づりにする。あなたは、欲望、渇望、自我、自己収縮などから解放された、静かな深い森の中に開かれた小さなオープン・スペースに招き入れられる。この意識の中の静かなオープン・スペースを通して、高...
翻訳書出版の告知:オットー・ラスキー著「心の隠された領域の測定:成人以降の心の発達理論と測定手法」
「成人以降の心の発達理論が、日本社会で認知してもらえるきっかけとなれば」という思いから、オットー・ラスキーにお願いして本書の翻訳権を獲得したのは、今から2年以上も前であり、当時を懐かしく思います。このたび、翻訳完成から1年経ってようやく出版されることになりました。...
99. 発話内容分析(コーディング)と発話構造分析(スコアリング)の違いについて
Lecticaでインターンをしている際に、最初に直面した課題は、概念分析と構造分析の違いを理解することでした。発達理論の領域に足を踏み入れ、インターンを始めるまでの数年間、ロバート・キーガンやオットー・ラスキーが開発した発話構造分析型の測定手法の学習を進めてきたため、インタ...
73. 人材開発・人材マネジメントにおける構造分析の必要性
これまで、オットー・ラスキーの教育機関IDMやセオ・ドーソンが設立した研究機関Lecticaにおいて、幸運にも様々な発達理論を学習する機会と発達測定をおこなう経験を積むことができました。 しかし、日本人が発達測定を受ける際に問題となるのは、測定で用いられる言語が英語だという...
52. 領域特定型発達モデルの誕生とその限界
カート・フィッシャーのダイナミックスキル理論は、あらゆる発達領域において適用できる測定の物差しを提供したため、「領域全般型発達モデル」と呼ばれます。それに対して、ロバート・キーガン、オットー・ラスキー、スザンヌ・クック=グロイターなどの発達理論家は、ある特定の発達領域に焦点...
17. 発達測定の共通の物差し:領域特定的な測定手法と領域一般的な測定手法の違いとは?
カート・フィッシャーのダイナミックスキル理論で用いられる発達測定手法は、ローレンス・コールバーグ、スザンヌ・クック=グロイター、ロバート・キーガン、オットー・ラスキーらが提唱している領域特定的な発達測定手法と特徴が異なります。...