2288. 音楽言語と発達思想の系譜
今週全体を振り返ってみると、やはり充実感に満ちたものであったように思う。興味深いのは、今週の充実感は先週のそれとは少しばかり質が違うことである。 これは毎週感じることである。その差はごくわずかであり、かろうじて認識できるかどうかの微細な差なのだが、毎週感じる充実感は質的に異...
1223. 喰らう夢
今朝は五時に起床し、五時半より午前中の仕事に取り掛かることにした。今日は起床直後から、活力のようなものがみなぎっているのを感じた。 フローニンゲンの空には珍しく、今朝はうろこ雲が空に見える。ちぎれちぎれになった雲を見ていると、昨夜の就寝前に考えていたことを思い出した。...
1132. 科学的探究と哲学的探究
ここ数日前から突如として、朝の習慣的な実践として行っていた文章の筆写が音読に変わり始めた。カントの“Critique of Pure Reason (1781)”を無心で筆写している時に、その古風な英語を手書きで写すよりも、そこで展開される言葉を自分の口から外に出してみたい...
945. 流れのない流れの中で
書斎の中で静かに鳴り響く音楽が、意識の流れのように流れていく。窓の外に見える流れゆく雲が、意識の流れのように流れていく。 流れゆく音楽や雲と同様に、私の内側の主観的な思考や感覚も絶えず流れる運動をやめようとはしない。心理学者のウィリアム・ジェイムズが指摘したように、私たちの...
508. トマトとチーズと複雑性システム
今日は夕食中、唸ってしまうことがあり、思わず食卓を小刻みに叩いていた。近所のスーパーで購入したオーガニックの大きめのトマトと、チーズ専門店で購入したチーズを一緒に口に運んだら、その組み合わせが途轍もない美味を生み出していたのだ。...
480. 日常的な非日常的休日
今日は、非常に仕事がはかどった日曜日であった。早朝にオンラインゼミナール用の教材を作成し、研究プロジェクトに向けて文献リストを作成し始めた。ここからは哲学書や専門書から少し離れ、数多くの学術論文を読み込んでいくことになるだろう。...
448. 生きた読書に向けて
ここ数日間、読むことと書くことの比重について考えている。直近の三年間の私は、書くことよりも読むことの方に比重が置かれていたのは間違いない。実際に一日中なんらかの専門書や論文を読み、文章を全く書かないという日が多々あった。...
446. ベルグソンと時間の凝縮
今日からアンリ・ベルグソンの全集に取り掛かり始めた。全集をすでに所持していたにもかかわらず、昨年神保町の古書店で “Time and free will (1910)”と “Mind-energy (1920)”を購入した。...
274. 午前中に負けない8月2日の午後
8月2日の午前中にあまりにもインパクトの大きい出来事が重なっていたため、書き記すことを忘れていたのであるが、8月2日の午後、フローニンゲンの市役所(Town Center)に住民登録をしに行ったエピソードがある。 フローニンゲン大学の学生支援課から、フローニンゲンに到着した...
258. 異界と経験
オランダという異国の地へ向かう日が刻一刻と迫ってきている。出発の日まで一ヶ月半ほどあった時には、自分の心の動きは至って平静であった。しかし、一ヶ月半を切り始めると、心の動きが変化に富むものとなってきているのに気づく。 日常生活において心の動きがこれだけ起伏に富むものになるこ...